自力ではどうにもならない逆風、自運とは 

前回のブログでは、受験に勝つことだけが幸せへの近道ではないことをお話ししました。
今回は受験の続きとして、特別悪くない方位で高校に入学されたにもかかわらず、転校を余儀なく決断された生徒さんのお話しです。
方位以外にも私たちを悩ますもう1つの運命影響とは?
そして、苦難を越えた先に見えたモノとは?

自運は強力!

その生徒さんであるAさんは、中学3年生になってから志望校を決めるために親御さんと様々な高校見学をした結果、印象が良かったB高校を志望校に決められました。
Aさんは学校説明会や文化祭にも頻繁に足を運ばれ、B高校への入学決意を堅くされたそう。
親御さんも我が子に合った高校が見つかったと喜んでおられました。

翌年、無事合格され、満を持して入学されたAさんはお友達もスムーズにでき、楽しい高校生活をスタートさせます。
しかし、その楽しさも束の間、中学校とは明らかに違う独特な緊張感が漂う授業の日々からストレスを感じるようになり、毎日出される課題に追われて睡眠時間も十分に取れず、徐々に心身が追い詰められていきます。

特にキツかったのは厳しい教師がいた体育だったそう。
体力は皆それぞれでも、声が出ていない、揃っていない、との理由で終わりのない反復練習の結果、過呼吸にもなってしまいました。

そういった毎日が続き、1年生の夏頃には心療内科へ通い始めます。
その後も真面目なAさんは何とか自分を奮い立たせて頑張られたようですが、結局、秋には完全な不登校となってしまいました。

気学上、大凶のような特別悪い方位で入学したわけではないAさんがなぜこのような事態になってしまったのかというと、そこには自運というものが関係しているためです。
自運とは漢字の如く自分の運のレベルのことで、気持ちのエンジンがかかり始めて前向きに活動しやすい盛運期と、徐々に気力・体力が低下し何事も停滞しやすい衰運期があります

そして、9年で1サイクルの中に盛運期と衰運期があるのですが、その中には厄年とも言えるような絶不調に陥りやすい年が誰でもどこかで重なります。
Aさんは高校入学した年が衰運期で、しかもその絶不調な年もたまたま重なっていたがためにキツい高校生活となってしまったのでした。

仮に、せっかく吉方で入学したとしても不調な年が重なると思うように実力発揮できなかったり、気持ちが落ちて何事にもネガティブになったり、心身により負担のかかりやすい年となるのです。
ですから、必死に頑張っても上手くいかなかったのは、Aさんが怠けていたり根性がなかったわけではなく、自運が最悪のタイミングだったからというのが主因です。

そういったわけで、Aさんのクラスメイト約40名程が同じ学校生活を経験しているわけですが、全員が全員、何かしらの不調や問題を抱えたり、皆が不登校にはならないのはこのためです。
それぞれ自運も入学方位も違うし、そもそもの体力や資質も全く違います。
運勢的に外部からの影響をモロに受けてしまう人とそうでもない人がいるから、同じ事をしても問題出方が大きく違ってくるのです。

だったら、吉方入学したって結局無駄じゃないか!と思われるかもしれませんがそうではありません。

これで高校自体も悪すぎる方位で入学していたなら、場合によっては事故や怪我をしたり、難しい人関関係などからもっと深刻な状態に陥っていた可能性も高く、吉方入学は決して無意味ではありません。
むしろ吉方だったからこの程度で済んだ、と言えます。

失敗は成功のもと

不登校になったAさんは、その後も何とか学校復帰を目指されましたが、心身が回復することはありませんでした。
いよいよ授業日数が足りず、留年の可能性が濃厚になってきたことで転校を決心されます。
再び親御さんと学校見学を繰り返し、B高校とは全く違ったタイプのC高校に完璧な吉方で転入されました。
前校での失敗から少々臆病になっていたAさんでしたが、C高校には似たような境遇の生徒も多く、また教師陣も生徒に寄り添った温かい先生ばかりで前校との環境差に驚いたそうです。

その後、絶不調な時期も過ぎ、徐々にメンタルが回復してきたAさんは学校内のボランティア役員などにも積極的に参加され、少しずつ本来のご自分を取り戻されていきます。

また、不登校や転校を経験したことで将来の夢にも大きな変化があったとのこと。

B高校時代には全く興味も湧かず考えもしなかった方面に関心が向くようになり、現在はそちらの分野の大学進学にむけて勉強に励んでいらっしゃるようです。
漠然と〇〇系の仕事に就きたいと考えていらっしゃった以前とは違い、明確に将来の目標が見えてこられたAさんは一皮むけて大きく成長なされたようです。一時はどうなることかとご心配されていた親御さんも安堵のご様子でした。

こうみてくると、世間的に不登校や転校というのはご本人にとってもご家族にとっても大変辛いことで、できることなら避けたい問題ですが、Aさんにとってはこれが人生の大きな転機となったように感じます。この壁を越えたからこそご自分がどうしたいのか、何をするべきなのかがハッキリ見えたのでしょう。

人生に躓いたり失敗したりするのは、子供でなくても大人だってかなりキツくて辛いことです。
前を向けるようになるまで一生がかりの人だっていらっしゃいます。
でも、前を向いてまた頑張ってみよう!と思えるようになれたら、その時はその人にとって最善な環境で再スタートしてほしいと思います。
失敗しても、時間はかかっても、本当に自分と合った環境ならまたやり直せる
多くの事例からそのように確信を持っています。

人生が上手くいかなくなったら、時を変えてみる、場所を変えてみることで今までの不調から抜け出せることがあります。それが気学の吉方です

来月から新たな環境で学校生活を開始しても、思うように馴染めなかったり、苦しい毎日になってしまったのなら無理をすることはありません。気学的にも問題が多い環境かもしれませんから、ご自分が失われるまで頑張る必要はないのです。

親御さんからすると学費を払ったのに!とか、せっかくの第一志望校だったのに!とか、様々な思いが駆け巡るでしょうが、まずはお子さんの心身を何よりも優先してあげてください。
お子さんの気持ちに寄り添っていただけたら、きっとお子さんの回復も早いはずです。

人生に苦難は付きもの。でも、時と場所がピッタリ合えば人生は好転してきます



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