思いやりは幸運への種蒔き

日常

梅雨を飛び越えて真夏がやってきたようなこの頃です。

先日、娘と大学のオープンキャンパスに行く途中のこと。
前日から急激に暑くなり、駅に向かうのもきつい日でした。
案の定、暑さに弱い娘は気持ち悪くなり途中下車。

少しすっきりしたとのことで、再び乗車し乗換駅まで行ったのですが、電車を待っている間に再び体調不良。先程よりも明らかに悪化しており、意識も朦朧としてまともに歩けない状態でした。
フラフラしている娘を抱え、何とか近くのベンチに腰掛けさせるのがやっとのこと。

そんな中、私のあたふたした状況に気がつかれたのか「大丈夫ですか?どうしました?」と声を掛けてくださった女性がおりました。
恐らく熱中症のようだと伝えると、その方は首と脇を冷やした方が良いことや、駅の医務室が使えることなどを教えてくださいました。
突然の出来事で焦っていた私にとっては、その方が声を掛けて下さったことで少し落ち着きを取り戻せたような気がします。

そして、近くの自動販売機に水を買いに行こうとしたら、若いお兄さんが私の前にスッと現れて、
「これを使って下さい。」と、恐らく買ったばかりであろう冷たい水のペットボトルを差し出して下さったのです。
これまた突然のことで、驚きと共に感謝でいっぱいだったのですが、十分なお礼もできないまま急いで娘の元に戻り手当て。
いただいたペットボトルで娘の首を冷やしながら辺りを見渡してもお兄さんは見当たらず、列車待ちの人混みに紛れてしまったようでした。

そうこうしていると、先程の女性がお母さんも倒れたらいけないから、と私にまで気を遣って水とスポーツドリンクを買ってきてくださったのです。
本当に有り難く、何度もお礼を申し上げましたがそれでも足りない気分でした。

その女性もホームの奥へと消えていき、いただいた3本のペットボトルで両脇と首を冷やしながら娘の回復を願う私。
少しずつ娘の意識もはっきりしてきたものの、右足がずっと痺れているとのこと。
調べるとそれも熱中症の症状だとわかり、水分を補給しつつ持っていた塩分チャージを舐めさせ続けているとある時から急に痺れが治まったとのこと。今では熱中症対策として塩分補給タブレットなどが当り前に売られていますが、その効果にもまた驚かされました。

そんなこんなで結局ホームのベンチで1時間半近く休み、何とか自力で歩けるまでに回復。
途中で休みながら漸く帰宅したのでした。

ここまで具合が悪くなったのは初めてでしたから私も焦りましたが、助けて下さった女性やお兄さんがいたから何とかなったようなもの。
たまたまその駅方面が吉方だったので親切な方々に出くわしたのだろうと思いますが、本当に感謝でしかありません。
いざ自分が逆の立場だったら同じようにできただろうか?
そう思うと、困っている人に手を差し伸べるのは言葉で言うよりもずっと難しいですよね。

自分がやるから自分に還ってくる

改めて人助けというのは簡単ではありませんが、助けて下さったお二人のように気がついたら考える前に行動している、というお幸せな方がいらっしゃるのだと目の当たりにし、私も幸せな気持ちになりました。

人助けというと大げさに聞こえますが、相手を思いやる気持ち、気遣う心を持ち合わせている人の方が明らかに運が良いと感じます。
そのような人は自分で気がつかないうちに幸せになる種蒔きをしているようなもの。
幸せになる行いをすれば、いつかそれが自分に還ってくる。それが因果です。
(でも、その行いに打算があったら?きっと違った結果になるでしょうね)

ある方がこんなことを仰っていました。
「信号機のない横断歩道に立っていても全く車が停まってくれない。だから自分が運転するときは横断歩道に人がいても停車しない。」と。

お気持ちは解りますが、そのような価値観でいるから誰も停まってくれないのでしょう。
自分の損得ばかり考えていては開運への途はなかなか開きません。

自分にできることから相手を思いやることが、結果的に幸せへの近道になります。
思いやりの心を忘れずにいたいですね!
そして、今週から厳しい暑さになるようですから、皆様くれぐれも熱中症にはお気をつけ下さい!

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