触らぬが一番、ストレスの沼

子育て

少し前、友人との会話でとても驚いたことがありました。
何に驚いたのかと言うと、家族のスマホチェックについて。

友人曰く、息子のスマホチェックをこっそりしていて、変なことをしていないかLINEも確認しているそう。スマホを持たせたときに親も認証可能に設定したようです。

まだ小学6年生の男子であれば幼い子も意外と多いですし、もし親が自分のスマホを見ていたと知っても特別な違和感を感じない子もいるかもしれませんね。

でも、女子に同じことをしようものなら… 親子関係の悪化にも発展しかねないような…。
自分がスマホをチェックされる立場だったら、疚しいことがなくても嫌ですよね?
私って信用されていないんだな…。って、悲しくなるし親に嫌悪感が生まれてしまう可能性も大です。

うちは、小学6年で子供たちにスマホを持たせたとき、ロック解除の登録は本人のみでした。
なので、当初から私が子ども達のスマホを勝手に見ることはできません。
そもそも、子どものスマホをチェックするという概念そのものが私にはなかったので、周りのママたちも当り前にチェックしている、と普通のこととして話す友人に衝撃を受けたのです。

別にうちの子達がしっかりしているからチェックなんて必要なかった、というわけでは全くありません。むしろ、息子とはスマホの使い方で色々ぶつかった過去もありますし、当初は持たせる段階でもっと厳しくしておけば良かったのかな… と思ったときも実際ありました。

子どもに問題が起きたら全て親の責任です。だから管理は当然のことですよね。

けれど、うちはある程度のところで本人の自己管理に委ねました。
結果的にそれで良かったと思っています。
あまりにも親が口を出していたらこっちもすごく疲れるし、双方にストレスが溜まって関係は悪くなる。ただでさえ思春期は難しいときですから、火に油を注ぐようなことは止めて見守ることを優先しました。

それに、親だったら子どもに何をしても良いわけではないし、親子であっても子の年齢や成長に応じてある程度の線引きは必要だと私は考えます。

『チェックしているのがバレてないから大丈夫!』
『うちの子は幼いし何とも思ってない!』
とか、そういった問題ではありません。

我が子を心配するあまりの行動だとしても、結果的に
子どもの全てを把握しているという親側の安心感満足感を得るための行動になっていて、そこに子どもの感情は考慮していません

成長度合いによってお子さん自身の捉え方も違うと思いますが、それでも小学校高学年にもなれば立派に自我があります。女の子なら尚更ですね。
スマホに限らず、親に触れられたくないこと、見られたくないものぐらい何かしらあって普通ですから、そこは親側が子どもの気持ちをくんだ行動をしたほうが不要な問題も起こらずスマートではないでしょうか。

それに、親が何でもかんでも未然に問題を排除して、子どもに安全な道だけ進ませようとする様子は、一見すると愛情深い親と映ります。
しかし、それでは子どもの成長が阻まれ、真に子どものためとはならないことも多いのです。

当会が運不運を考えるとき、幼少期に受けた影響を特に重視し、その中でも人的環境である親との関わりや愛情の有無は重要な要素です。
ただ、その愛情が行き過ぎたり過保護に偏ったことで子どもに弊害が出てくる事例もあります。
常に親に守られたままでは子どもが自ら考え、選択し、経験する機会が生まれず、社会に出てから大きな壁を自力で乗り越えられないといった風に、芯が脆弱に育ってしまうのです。

我が子が失敗や問題に遭遇したら親はヒヤヒヤです。でも、その子にとったらそれが人生の肥やしになります。
自分で痛い思いをすることは決して悪いことではありませんし、むしろ小さいうちに沢山の失敗を経験したらより逞しく人生を歩んでいける、と善意に解釈してはいかがでしょうか?

仮に問題が勃発したとしても、その時点で取り得る対処をすれば多くのことは何とかなるはずですし、それに、
スマホの使い方や危険性といった何気ない雑談を日頃から気兼ねなくできる親子関係を構築しておくことのほうがスマホチェックよりよっぽど大切だと思います。

感覚の違い

そして、話題は息子のスマホチェックから夫のスマホチェックへと移り、私はさらに驚いてしまいました。

友人夫は妻が自分のスマホをチェックすることに了解しているようで、怪しまれるものもないしどうぞ、というスタンスらしいのです。
一方、夫は友人のスマホチェックはしないとのこと。
そのあたりを夫婦間で問題なくやっているなら部外者は何も言うことはありません。苦笑

ただ、我が子のことにしろ夫のことにしろ、全て自分が把握していないと気が済まない、というような気質が少し心配になります。
それで何も問題がないときは良いのですが、ひとたび気になることが発覚したら本人も大変だし、その巻き添えを食うご家族も大変です。

余計なストレスに自ら首を突っ込む人に運が良い人はいません
穏やかに暮らしたいはずなのに、自分からストレスを生む行いをしていたら、自分で自分を不運に追いやっているようなもの。
安心感を得るための行動が思わぬ方向へと進んでしまうこともあるため、ほどほどに留めておいたほうが良いかもしれませんね。

また、人生の幸福度合いの感じ方は人それぞれなものの、その人の心の状態が大きく関係してきます。
多少の不足不満はあっても幸せだと感じられるように、何より自分の心を穏やかに保つことが大切です。
そのためには心労を極力排除して前向きに生きること、不必要な情報から少しずつ距離を置いて過度なストレスを自分にかけないように心がけたいですね。

最後に、家族という存在は自分に近すぎるが故に、時に思いやりを忘れてしまったり度が過ぎてしまうことがあります。
一緒に暮らす大事な家族ですから、『親しき仲にも礼儀あり』です!
家族だからこそ思いやりの行動を忘れてはなりません


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